仕事で原作を読まねばならず、
相米慎二が映画化してると知って観賞。
原作のあとがきによると、そもそも相米慎二の勧めで、
著者が今作を書いたんだとのことだった。
う〜ん、子どもの演技がだいぶ気になって、
とくに原作でも「デブ」とある山下が
いくらなんでもでかすぎてすごいノイズだった。
三國蓮太郎がおじいさんということで期待したが、
やたら怒鳴る原作よりも静かに話す演技をしてて
それはそれですごいいいと思ったのだが、
子どもの演技が微妙なので噛み合わせが悪かった。
子どもがおじいさんの元妻を探し出す展開からラストにかけてはだいぶ原作と違ってて、
戸田菜穂と淡島千景が活躍する形に。
これはなかなかトリッキーで、
ジュブナイルものであるはずの話が、
戸田菜穂がおじいさんの孫だということで
どうしたって戸田菜穂が動かざるをえない話になり、
案の定火葬場では淡島千景が前面に出る。
そういうやりとりの間、子どもらは画面の背景になるしかなくなっている。
なんか映画化に当たってある程度名のある俳優を出さなきゃならないみたいな条件でもあったのかな?
そう思わせるくらい原作の微妙な改変で、
鶴瓶とか寺田農とか出てくるのも
本当にノイズにしかなってなかった。
事情が事情だけに原作読んでの観賞でしたが、
読んでなかったらどう見えたのかなぁ?
ラストで子どもたちが去ってった後、
なぜか塗装も消え、過剰にぼろぼろの家屋が残ってんのは、
なんか全部が夢だったような余韻を残してよかった。