Tai

ハルクのTaiのレビュー・感想・評価

ハルク(2003年製作の映画)
3.2
「インクレディブル・ハルク」を観ようとゲオでレンタルしたら、ケースの中身がこちらの「ハルク」でした。
インクレディブルは観てなかったのに、なんか観たことあるなーと思ってたら本当に観たことあるやつでした(笑
比較して観ろということですね!やってやんぜよ!

こちらのハルクは彼のバックボーンを丁寧に物語にしたものです。
悲劇は制御不能の怪物に変身してしまうということだけでなく、その生い立ちにまで遡り…
全体的に暗く、物悲しい雰囲気が充満した作品です。

現実のニュースでは学校で銃を乱射したとか、新幹線や街中で刃物を振り回し人を刺したとか、国内外問わず無差別テロ的な事件を見ることがありますが、いずれも怒りを元に暴れまわった犯人たち。
全身ミドリの筋骨隆々に変身せずとも、怒りによって暴れまわる怪物になるというのは、実際に起こりうることなわけで。
そう考えるとハルクというのは、他のヒーローよりも現実の私たちに身近な問題を抱えた物語なのかもしれませんね。

でも、やっぱり全ヒーロー、特に米ヒーローに共通するテーマは「力の使い方」
常にスーパーパワーの使い方を巡って戦いが行われ続けています。
その中でも「怒りによる力」というのは理性があり、思考することができる生物として人類が、まだまだ考えていかなければならないテーマなのでしょう。
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