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誕生日はもう来ないの消費者のレビュー・感想・評価

誕生日はもう来ない(1981年製作の映画)
3.7
・ジャンル
ホラー/スラッシャー/ミステリー

・あらすじ
事故で母エステルと当時の記憶を失った少女ジニー
彼女は実験的な手術によって一命を取り留めたがその2つの喪失に今も苦しまされている
しかしたっての希望で故郷に帰ってからは友人にも恵まれ父ハロルドと主治医デイヴィッドの支えもあった事で幸せな日々を送っていた
だが誕生日を間近に控えるある日から周囲で不穏な事が起こる様になっていく
毎日1人ずつ姿を消していく友人達、徐々に蘇る事故当時の記憶…
やがてその2つの間には奇妙な繋がりが見え始め…

・感想
事故の後遺症で記憶の欠けた少女の周囲で起こる連続殺人を描いたミステリーホラー/スラッシャー作品
誕生日なのでそれを題材にしたホラーは無いかなと思い鑑賞

80年代の作品という事でクラシックホラーな世界観や時代を考えると捻りが見て取れる残忍な殺人描写などは趣があってなかなか良い
ゴアも比較的ちゃんとしているのでそちらもそれなりに満足出来る
ただストーリーがちょっと雑な印象は否めない

記憶障害や母の死などが伏線かと思いきや犯人の正体や動機が僅かにしかそことは関係がなく真相も説明台詞で明かされるというのはミステリーとして観るといささかやっつけ仕事感が強く思える
悲劇として観れば良いオチなだけにちゃんと推理に繋がる伏線を随所に置いていてくれればなぁ…
視覚的には最高なラストだったんだけど…

そして根本的な欠陥として主要人物である高校の成績トップ10で裕福な家庭の子供達が見た目的にもキャラ的にも似通っているし恋愛関係もごちゃついているせいで話の整理がしづらいという点が気になった
せめて人種を分けたりファッションに個性を持たせたりしていてくれればまだ観やすかったかも

加えてジニーが母の喪失を今でも悲しみそれを巡って冒頭では父と衝突したりもしているんだけど肝心の亡き母エステルが毒親過ぎて感情移入が難しいという問題も…
仕事が多忙で十分に向き合う時間を作れていないにしても父の方が普通にちゃんと良い親なんだよなぁ…

そんな感じで割と粗が目立つ作品ではあるものの前述の通りゴア描写がこの手の作品にしては面白いのでそれ目当てに観る分には楽しめる作品だと思う
とはいえせっかくの誕生日に観たのでもう少し練られた内容だと嬉しかったかな…
母の死との因果を心霊なり脳移植なり何でも良いけど絡めた方が話として無理なく且つ不気味で面白かっただろうし

スコアはゴア描写の分少しおまけ
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