しばいぬたろう

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団のしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』('07)
Harry Potter and the Order of the Phoenix / イギリス、アメリカ合衆国 / 英語

ハリーはダドリーと共にいた時にディメンターに急襲される。
ハリーはパトローナスを呼び出して、何とかディメンターを撃退するが、魔法省から「マグルの前で魔法を使った」としてホグワーツからの退学処分を言い渡す。

以前のヴォルデモートとの戦いの時に、ダンブルドアによって組織された「不死鳥の騎士団」のメンバーがハリーを助けに、ダーズリー家を訪れて本部へと連れ帰った。
騎士団のメンバーにはウィーズリー夫妻とシリウス・ブラックの姿もあり、ハリーは久しぶりに再開を果たす。
そこで、魔法省大臣ファッジがヴォルデモート復活を認めようとしないこと、更にダンブルドアを訝しんでいることを告げられる。
ハリーの公開尋問はダンブルドアの助けもあって、ハリーは無罪放免となるが、ダンブルドアはハリーに対してそっけない態度をとる。

新学期、五年生になったハリーは新たな闇の魔術に対する防衛術の先生が、ファッジの部下であることに気が付く。
実戦形式の授業をさせてもらえないことにより、身を守るためにハリーから防衛術を学ぼうとする生徒たちが集まって、「ダンブルドア軍団」を結成。

しかし、ファッジの部下アンブリッジは勢力を拡大させていき、ハリーたちを追い詰める。
そんな中で、ハリーはヴォルデモートの夢をよく見るようになっており、ヴォルデモートがどんどん力を増し、戦争に備えていることを知るのだった。


アンブリッジという強烈キャラクターが大活躍する本作。
その見た目と言動にはイライラさせられるばかりで、そして彼女の二重基準や虎の威を借る姿に甚だ腹が立つ終始。
その分フレッド&ジョージの所業には胸がスッキリすることこの上ない。
フリットウィックが小さくガッツポーズしているのも良かった。

本作から新キャラ・ルーナが登場する。
不思議ちゃんで口数の少ない下級生でありながら、核心をつく発言や場の空気を和ませる才能は本作から発揮。
今後の主要キャラクターも本作から決まってくる。
共に神秘部に忍び込んだネビル・ジーニー・ルーナだ。

また本作も相変わらず突っ込みどころが満載。
みんなから疎まれたチョウ・チャンは、真実が明らかになってもほったらかしにされる。
それになぜ真実薬をハリー一味に試さなかったのだろうか。

音楽や演出はなかなか良かった作品だったと思う。
しかし、ハリーにとっては重要な方が本作で亡くなってしまうわけで、このような不幸の連鎖は児童文学作品とは思えない。
友情あればオールオーケーではなくて、大人の陣営も大切に扱ってほしい。

本作単体はとにかくアンブリッジにイライラすると思うので、覚悟して鑑賞してください。​​​​​​​​​​
しばいぬたろう

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