まーしー

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団のまーしーのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第5作。監獄アズカバンから脱獄したヴォルデモート卿の一味と、ハリーやその仲間たちによる「ダンブルドア軍団」、シリウスたちの秘密結社「不死鳥の騎士団」が対決する。

ホグワーツ魔法魔術学校における学園生活はほぼ描かれず。
魔法省やヴォルデモート卿と、ホグワーツ魔法魔術学校の対立を軸に物語が進行する。
終盤のヴォルデモート軍団vsダンブルドア軍団・不死鳥の騎士団の戦いは本作のハイライト。
中でも、ヘレナ・ボナム=カーターが演じるベラトリックスは、ヴォルデモート卿の一味のデス・イーターとして、なかなか吹っ飛んだキャラクター。本作では重要な役どころ。今後も目立つ存在となること間違いなし。

本作より登場したアンブリッジ先生も強烈。魔法省からホグワーツに送り込まれただけあり、ハリーたちと対立するウザキャラとして描かれている。
一方、自分たちの身を守るべくダンブルドア軍団が魔法の訓練をする場面では、教師役を務めたハリーにリーダーとしての素質が感じられる。

ただ、全体的に駆け足(説明不足)だった感は否めない。
例えば、ロンの兄パーシーがファッジ魔法大臣と伴に突然登場するシーン。パーシーが大臣のオフィスで働いているという説明が割愛されているので、「?」と思う人も多かったのではないか。
ハリーたちが魔法省の神秘部にあっさり侵入できたり、デス・イーターが簡単にアズカバンから脱獄したりと、色々と都合の良い展開も目立つ。

原作がボリューミーなだけに、こうした内容の割愛や詰込みはやむを得ないだろう。
ストーリーの枝葉は無視し、シリーズのクライマックスに向けて、魔法使い同士の対決を楽しむべき作品なのかも知れない。
少なくとも、ゲイリー・オールドマン演じるシリウス・ブラックの格好良さを味わえることは間違いない。