ハレルヤ

コントロールのハレルヤのレビュー・感想・評価

コントロール(2007年製作の映画)
3.6
イギリスのマンチェスター出身のロックバンド、ジョイ・ディヴィジョン。そのボーカルとして活躍したイアン・カーティスが23歳という若さで自ら命を経つまでを描いた実話ドラマ。

今もなお多大な人気を誇るイギリスのロックバンド、ニュー・オーダー。その前身になるバンドが本作でも取り上げられるジョイ・ディヴィジョン。バンドの中心人物だったイアン・カーティスがどのような半生を送ったのか。そこに焦点が当たった作品です。

僕自身はニュー・オーダーがかなり好きで、ジョイ・ディヴィジョンも聴いていました。なのでかなり興味を惹かれる内容。

若くして結婚し子供を持ったイアン。音楽家として成功してやるという野心を秘めているも、まだ20歳そこそこという若さ。バンドが人気になるにつれて精神的な重圧も高まり、妻子持ちなのに愛人を作ったりと人間関係にもヒビが入る。若さゆえに自分をコントロール出来ない状態になっているのがよく伝わります。

極めつけに癲癇の症状が頻発し、肉体的にも限界状態になる。ステージにもろくに立てない事もあり、家庭にもバンドにも居場所を無くすような状況へと落ちていくイアン。そして最悪の結末を辿ってしまう。

あまり深くは知らなかったイアンの半生。複雑で様々な悩みを抱える彼のその時その時の心境を綴ったような歌詞が印象的でした。今まで彼らの曲で歌詞は重視していませんでしたが、本作を見るとまた聴こえ方が変わりそうです。

「Love Will Tear Us Apart」などの名曲が生まれたエピソードもファンなら必見。全編モノクロで無機質な作風ですが、彼らの音楽が好きならば一見の価値はあると思います。
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