半兵衛

雨のしのび逢いの半兵衛のレビュー・感想・評価

雨のしのび逢い(1960年製作の映画)
3.6
マルグリット・デュラス作品らしく身分の高い社長夫人と労働階級に属する男との不毛な愛の物語がフランス西海岸の乾いた景色の中で繰り広げられ、わずかな愛の希望に追いすがる夫人の満たされぬ心境が痛々しく伝わってきて見てるこちらも息が詰まりそうに。

そんな愛すらも崩壊して、絶望に追い込まれて動物のような雄叫びが響くラストが鮮烈。

平凡な奥さんのジャンヌ・モローや陰のある労働者のベルモンドなど、いつものイメージとは違うキャラクターを演じているのが新鮮。
半兵衛

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