AKI

メランコリアのAKIのレビュー・感想・評価

メランコリア(2011年製作の映画)
3.5
鬱病の辛さがよくわかる映画。

第一部はキルスティン・ダンスト演じる妹ジャスティンの披露宴。
第二部はシャルロット・ゲンズブール演じる姉クレアの生活。

ジャスティンは優しい夫に愛され、仕事も成功、姉夫婦に素敵な披露宴を挙げてもらうといった幸せ絶頂かのように見えた。
ところが、ジャスティンにあるのは鬱病による絶望。周りの親切や求めに応えていただけなので、見せかけの幸せは一夜にして淘汰される。

後半は一転、メランコリアという惑星が地球の近くを通るということで、クレアは地球にぶつかるのでは?という不安を拭えず「大丈夫よね?」と夫に安心を求める毎日。クレアの不安が爆発寸前なのに対し、ジャスティンは地球滅亡を悟り、心穏やかになっていく。

鬱病でなくても、誰しも死にたいくらいの気持ちになることはあると思う。喜びや希望を見出すことで、その苦しみから開放されていくのが普通で、それが出来ないジャスティンは死ぬことが唯一の救い。
そういう意味ではハッピーエンドなのかもしれない。
AKI

AKI