がんびーの

メランコリアのがんびーののレビュー・感想・評価

メランコリア(2011年製作の映画)
3.8
『私は時々あなたが憎たらしくなる』

惑星メランコリア=鬱の塊

SF映画と思わせときながら、ちゃんとラース・フォン・トリアー節の効いた鬱映画でした。最後が衝撃的という噂を聞いてたので、前情報なしに見ましたが噂通り衝撃的でした。でもまあ、途中から物語の言わんとしていることは予想がつくので最後は結構納得しちゃいました。僕的にハッピーエンドなのかなぁと。観る人がどちら側にいるかが重要ですね。地球なのかメランコリアなのか。正常なのか異常なのか。ラース監督は自分の鬱状態を訴えかけたと同時に、視聴者に投げかけたんじゃないですかね。お前はどっちサイドだ、って。

キルスティン・ダンストがとても魅力的でした。調子が良い時と悪い時の差が激しい、鬱独特の症状を上手に演じていたと思います。

あとはなんと言っても映像と音楽ですね。冒頭の15分、これクライマックスですか?ってくらい気合入ってますね。見始めてすぐに映画終わっちゃったのかと思いました。最高でした。ラース監督は美しい映像に哲学的なメッセージ込めてくるからずるいですよね。多少グロくても、エロくても、全然見れちゃう。綺麗なんだよな。

情緒不安定なジャスティンは、姉・クレアが準備してくれた結婚パーティでわがままな振る舞いをし、周囲を困惑させてしまう。7週間後、巨大惑星・メランコリアが地球へと迫り、クレアは落ち着きをなくしていくが、ジャスティンはなぜか心が軽くなっていき…。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の鬼才、ラース・フォン・トリアーが監督を務め、終末を迎える世界と冷静さを失っていく人々を圧倒的な映像美と共に荘厳な筆致で描く。
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