不祥事続きの俳優ハワード(サム・シェパード)は自分に子供がいることを知り、かつて関係を持ったドリーン(ジェシカ・ラング)に会うためにモンタナ州ビュートへ向かう。同じ頃、母を亡くした女性スカイ(サラ・ポーリー)も町へ来てハワードの後を付け回すようになる。
西部の大地に光が差し、馬に乗った男が走り、バックにギターが響く。オープニングのカッコ良さはハンパなく素晴らしい!!
前半、ハワードが母親を訪れ、古き良き町ビュートに向けて旅をする時間はさすがヴェンダース。なかなか味わい深い。
ただ、町に着いてからはウジウジと話が進まず、息子アールは情緒不安定で、娘スカイは唐突過ぎるし、意味がよく分からなくなってしまった。
途中、バスから見えた男とか、銀色の車とか、ほぼファンタジーで、実はハワードはすでに死んでるんじゃないか思ったけど、そうではないらしい。
やはり、彼が撮影現場から逃げたきっかけとか、スカイが今に至るまでとか、説明がなさ過ぎたかな。雰囲気は嫌いじゃないけど、どうにもモヤモヤと収まりの悪い作品だった。
エヴァ・マリー・セイント、ジョージ・ケネディ、ティム・ロス、サラ・ポーリーというキャストは贅沢だし、サム・シェパードとジェシカ・ラングの共演場面はそれだけで気分が上がった。