ゴン吉

キャノンボールのゴン吉のレビュー・感想・評価

キャノンボール(1980年製作の映画)
4.0
実在するアメリカ大陸横断レースであるキャノンボールをモチーフに描いたカーレースコメディ作品。
バート・レイノルズ、ドム・デルイーズ、ファラ・フォーセット、ジャッキー・チェン、マイケル・ホイ、ロジャー・ムーア、エイドリアン・バーボー、タラ・バックマンらが共演。 

アメリカ東海岸から西海岸のカリフォルニアまでの5000キロを競う大陸横断レース・キャノンボール。
正義のヒーローを気取るコンビが乗る救急車やニセ神父の赤いフェラーリ308GTS、007を気取るロジャー・ムーアが運転するシルバーのアストンマーティンDB5、ジャッキー・チェンのハイテク装備なスバル・レオーネ4WD、アラブ大富豪の白いロールス・ロイス・シルバーシャドウ、美女コンビの黒いランボルギーニ・カウンタック、偽装新婚コンビによるウィリー走行のハーレーダビッドソン、”Hawaiian Tropic”のロゴが車体に描かれたNASCARストックカー、GMCピックアップトラックなどがレースを繰り広げる。
ハイウェイパトロールの取り締まりを逃れるために救急車でレースに参加したり、お色気で切り抜けるなどコミカルに描かれている。
当時のアメリカでは日本車はハイテクを売りにしていたり、中国人と日本人の区別がつかないことなどが描かれている。
スバル・レオーネは、ハイテク装備としてロケットエンジンを搭載して空を飛ぶなどぶっ飛んでいる。
ジャッキー・チェンは本作でもカンフーを披露するが、相棒からは「カンフー映画じゃないんだから」と揶揄されてユーモアたっぷりに描かれている。当時は香港スターのブルース・リーを日本人と思っていたアメリカ人が多かったという逸話があるが、ジャッキー・チェンも日本人と思われていたのでしょうか。
ロジャー・ムーアが本人役を演じ、彼が「007」シリーズで演じた”冷酷な殺し屋”であるジェームズ・ボンドを気取っている。ロジャーが運転するのはボンドカーとして有名なシルバーのアストンマーティンDB5で、ボンドカーならではのオイル噴出機能や脱出機能付き助手席などの「アッと驚く仕掛けがいっぱい」備えている。女癖の悪いボンドのように、シーン毎に助手席に座っている女性が変わるのも笑えます。そして何よりも007の番外編の「バーセイ・ネバーアゲイン」ですら作中で使えなかった”007のテーマ曲”モドキが流れてワクワクさせられる。
カレースを題材にしているがレースの緊張感はなく、コミカルに描かれた緩くて楽しい娯楽作品です。
勝敗を決めたのはワンコで最後までぶっ飛んでました。
果たしてレースの結末はいかに? 

2024.2 BS松竹東急で鑑賞(よる8銀座シネマ・吹替)
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