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サルバドールの朝のhokaのレビュー・感想・評価

サルバドールの朝(2006年製作の映画)
2.7
カタルーニャは言語と伝統の異なる15世紀にスペイン王国に併合された地域だ。
A•ガウディのヘンテコなのに、魅力溢れるモデルニスモ建築の街、バルセロナはその中心地だ。私が訪れた時は、もう殆ど京都神社仏閣巡りのノリで楽しめた。
今でも独立運動が起こる土地柄なので、私はてっきりそっちの独立運動の革命家だと思ったが、そうではなくフランコ独裁政権の終末期に申し訳ないが、日本で言えば全共闘の学生運動のノリで、銀行強盗を繰り返していて、うっかり警官を銃殺してしまった事で、時の巡り合わせが悪く、運尽きて死刑に処された若者にしか見えない。彼は革命戦士として何をなしたのだろうか?
そこはさっぱり示されない。
とにかく警察病院から刑務所に収監され、裁判を経て死刑に処されるまでを淡々と描く。

彼の死刑をもって、フランコ政権の終焉を迎えるという、象徴的な出来事だったという事だろうか?
フランコ自身は翌年天寿を全うした。
Salvador,スペイン語で《救世主》というのは、もしかしたらキリストの“ Via Dolorosa”になぞらえているのかも知れない。
が、ちょっと違うと思う。
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