この人は果たして幸せだったのだろうか。CHANELの名を世界に広め、揺るぎない地位と名声を手に入れ、孤児院から世界の頂点にのし上がった成功者であることに間違いはないけれど、それでもきっと幸せじゃなかったのではないだろうか。
母親が死ぬ前に言い残した「あなたは強いから」の言葉に、強くならなきゃ強くならなきゃっていつも自分に言い聞かせて、その強さがあったからこそ、成功できたのだろうけど、彼女が本当に手に入れたかったのは愛で、父親に捨てられたという哀しみが心の中にずっと残っていて、誰かに愛されたくてしょうがなかったはず。あの時ボーイを選んでいれば。そう思ったら、すごく悲しくなってしまった。
シャネルと言えば、あのロゴマークとか、香水のシャネルの5番とか、シャネルスーツとかが有名だけど、これらの逸話にほとんど触れられない。シャネル語録だってたくさんあるのに、そこら辺にスポットが当てられてないのは何故??そこが残念な感じです。
内容的に面白くないわけがないのに、136分の長さを長いと感じさせてしまう。演出が良くないとしか言いようがない。
セリフは英語だし。まぁアメリカ映画だしね。でも、せめてここをフランス語だろー。