ウディアレンの魔法にかかった...
構成上手いなあ、キャストの演技と相まって心掴まれちゃった。
主人公のエメットは酒癖も悪い上に酒浸り、賭けビリヤードに女たらし。酔っ払って話にならないか遅刻かすっぽかすか三つに一つでまさしくダメ人間。
だけど一度ギターを弾かせたら、自らその音の波に乗って少年のような笑顔を見せて、誰もが思わずほころんでしまう美しい音色を奏でる。
「俺は世界二のギタリストだぜ、もちろん一番はフランスのジャンゴだがな。俺は天才なんだよ」
彼のそうした人柄は自分の弱さを隠すためなのかな、なんて感じたり。
こんな単純なようで複雑な男を演じたショーンペン、素晴らしかったなあ。
彼の人間臭い部分を浮き彫りにしたハッティの可愛さもほとばしってた。
全体に漂うセピア感、ストーリー、キャラクターたちがたまらない映画でした。