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恐怖のメロディのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

恐怖のメロディ(1971年製作の映画)
4.3
「『ミスティ』をかけて…」
今夜もデイブ(クリント・イーストウッド)が、DJを務めるラジオ局の電話が鳴った。
やがてその女、イブリン(ジェシカ・ウォルター)と知り合ったデイブは、彼女に誘われるまま一夜を共にする。
だがイブリンの異常な嫉妬深さと、常軌を逸した行動を目の当りにしたデイブは、彼女に別れ話を切り出す。
その日からイブリンの血も凍る報復が始まった…。
クリント・イーストウッドの監督デビュー作。

クリント・イーストウッドというと、「ダーティーハリー」やマカロニウェスタンのマッチョなイメージだけど、記念すべき初監督作はなんとストーカーサスペンスもの。
クリント・イーストウッドが演じるナンパなDJのデイヴが、一夜限りの遊びのつもりでデイヴの熱狂的なファンのイブリンを抱いて後腐れなく別れようとすると、デイヴの自宅やラジオ局や行きつけのバーにまで押しかけたり、電話を何度も掛けてきたり、仕事相手とのランチミーティングまで押しかけたり、勝手に自宅の合鍵を作り留守番したり、まさにストーカーサスペンスもののパターンを作り上げたイヴリンのデイヴに対する付き纏い執着する異常な行動が、イブリンを演じるジェシカ・ウォルターの鬼気迫る演技もあり、ジリジリと追い詰められる戦慄が怖い。
クリント・イーストウッドが演じるナンパなDJのデイヴも、女性に優柔不断でなかなかハッキリとイヴリンを拒絶出来ないキャラが、意外とイーストウッドにハマっていて、クリント・イーストウッドの手堅い演出も楽しめるサスペンス映画。
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