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ディーバのchipのレビュー・感想・評価

ディーバ(1981年製作の映画)
5.0
冒頭、歌姫シンシアのコンサート。
歌声に感動した郵便配達人のジュールが流した一筋の涙。。。。
1981年の作品、借りてきたDVDの映像は決してきれいではなかったけれど、彼の涙は美しかった。。。
スクリーンで観れたら最高だったろうな…

自分の歌声をレコードにすることをひたすら拒んだシンシア。ジュールは、彼女の歌声をいつも聞いていたくて、コンサートを録音してしまう。彼女のドレスも盗んでしまう。
元々ガレージであったような彼の部屋がまたオシャレで…数台の壊れた高級車と壁に大きく書かれたスポーツカー!広い部屋の片隅でヘッドホンをして彼女の歌声を聴いている彼はとても満たされていました。

そこに…
警察官の不正を訴えようとした娼婦が殺され、証拠のカセットテープがジュールの郵便配達の箱に紛れ込んで…彼は怪しい男たちから狙われ。街中でのチェイスにはドキドキでした。
さらに、シンシアの録音したテープを狙う者たちからも追われて…
思いがけない展開でした。

レコード店で会った小柄でかわいベトナム人女性、彼女の同居人の男性。不思議なふたりに助けられるジュール。広い彼らの部屋もシュールでした。ローラースケートで滑る彼女と、ゆっくりと左右に揺れる水槽が印象的でした。

シンシアにドレスを返しに行って話すうちに、うちとけるふたり。パリの街をデートするふたりがとてもいい。静かだけれど安心しあってる雰囲気で。
背後のパリの風景は、少しおぼろげで、流れるピアノ曲もしっくりときて。

なんだろう…
この世界にずっと浸っていたい…
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