デヴィッド・リーンの『逢びき』を彷彿とさせるいわゆる「イケナイ事ほどキモチいい」といった普遍的人間真理を突き詰めたカソリック的バックボーンのある不倫映画。
生々しいオトナな恋愛情痴モノながら、主演のレイフ・ファインズとジュリアン・ムーアのよろめいた芝居を観ているだけで飽きさせないハイソな純文学を読んでいる印象のある高尚でエレガンスな雰囲気タップリの作品。
結果的に♂と♀のアンビバレンスな関係性がキリスト=神という形而上学的視点から俯瞰して紡がれるこの監督の中ではもう一つの「モナリザ」と言えるカルト作だと思った。撮影も美しくどこかブラック・ユーモア風の展開も人を食っていて笑って楽しめる禁断のラブストーリーである!😉