ジョン

あこがれのジョンのレビュー・感想・評価

あこがれ(1958年製作の映画)
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『大人は判ってくれない』に収録された短編。実はメインの『大人は〜』よりも、先に観たこちらの方に感銘を受けた。

年上の女性への憧れと嫉妬から、デートの後をつけたり悪戯したりする少年たち。変態的な行為はありつつも爽やかノスタルジックに物語が進むのに、終盤、悪戯が思わぬ事態を生む。

ラストのベルナデッドの姿が冒頭との対比になりつつ、もの凄く淋しい。ナレーションと音楽も秀逸で、物語に引き込まれるし、なんだか昔の記憶が掘り起こされる。短編でここまで観客の心の核の部分にクリティカルヒットを与えられるトリュフォーは天才か。これまで観た短編でダントツに凄い。
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