ジョン

きみの鳥はうたえるのジョンのレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
4.2
生活感すごいのに僕の生きている世界とは遠すぎて、わからなくて、観てる間ずっと逃げたかった。恋愛経験ヘボくて、こんな濃い友情関係もなく、あんなにダラダラした生活を送る暇も余裕も勇気もなかった人間なので、、、。

でもとても魅力的な映画だった。よくある男2人女1人の三角関係で、そのバランスが大きく破綻することなく、しかし静かに傾き揺れながら話が展開されるから緊張感がずっと緩やかに漂っていた。余白が存分に活かされた演出が相変わらず秀逸やし、映像もきれい。
最後の20分が本当によくて、ダーツ中の淀んだ空気からのビリヤード台での馬鹿笑い、さらに外縁で実は発展していたサブキャラ達の交流。あの夜明け前のシーンの尊さは半端ない。そしてラストシーン。ダサくて美しい。

メイン3人とも演技自然すぎて凄い。佐知子みたいなあっさりした女性には正直惹かれないかな、無理してそうな女の子の方が好き。でも魅力的やった。あとキャラとしては足立智充演じる先輩が一番よかった。あの人が一番切ないと思う。
ジョン

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