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ウエスタンのtakaoriのレビュー・感想・評価

ウエスタン(1968年製作の映画)
4.0
2023年304本目

セルジオ・レオーネのいわゆる「ドル箱3部作」に続いて、「ワンス・アポン・ア・タイム3部作」もこれにて視聴完了。レオーネの主要6作品を鑑賞し終えたことには、ある種の達成感がある。何しろ、一つひとつの作品が、ストーリーの割に長い❗️
レオーネの作風は今作も健在で、おっさんのむさ苦しい顔がひたすら画面いっぱいに映るショットが大部分を占めている。とりわけ、実質的な主人公のチャールズ・ブロンソンと、珍しく非情な悪役を演じたヘンリー・フォンダの顔は、まるで彫刻のような彫りの深さをたたえており、何も喋らなくても顔だけで語る力強さがある。こうしたおっさんたちの暑苦しさの中にあって、ヒロインのクラウディア・カルディナーレの凛々しい美しさが際立っている。「紅一点」という言葉は彼女のためにある言葉だ。
あとは、言うまでもなくエンニオ・モリコーネの劇伴の素晴らしさである。マカロニ・ウエスタンのイメージを世に広めた功績は偉大だ。
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