ウエスタンの作品情報・感想・評価

「ウエスタン」に投稿された感想・評価

temmacho

temmachoの感想・評価

3.5
大陸鉄道敷設に絡む土地利権の争いを描く。

とにかく始まって1時間は何が何だかわからない。
ハーモニカの男、東部から来た女、二つの悪党集団…
《セルジオ・レオーネ》監督の映像力を楽しむのか。
ハードボイルド西部劇だど。
キレッキレの演出にも噎せるような空気感にも、そしてモリコーネの最高のスコアにも見る度に胸が熱くなる最高の西部劇の一つ。

色々言及しようと思って改めて見たけど、最高すぎて何も言えねえ。

2001年宇宙の旅やアンドレイ・ルブリョフもそうだが、この時代の傑作には50年経っても変わらない芸術的良さがあって素晴らしい。

セルジオ・レオーネはこれ以降それまで撮っていたよう正当な西部劇作りをやめてしまったが、それはこの映画が彼の集大成的なものであったからなのかもしれない。
Hagiwara

Hagiwaraの感想・評価

4.0
セルジオ・レオーネ円熟期の西部劇。
流れ者のハーモニカ吹き、ギャングのシャイアン一家、鉄道王モートンに雇われたフランク、マクベインに嫁ぐため都会からやってきた元娼婦のジルの4人を中心に物語は進む。

今作ではヘンリー・フォンダが悪役フランクを演じている。悲しい音色のハーモニカの謎の男はブロンソン。クラウディア・カルディナーレが凛とした気高いヒロイン像を演じていて時代を先取りしている。シャイアンのジェイソン・ロバーズは悪い奴だが一癖あるキャラクターで、西部劇に多いタイプ。やはり西部劇はキャラが起ってなんぼというのがわかる。

円熟期とあってカットがいちいちカッコいい。ブロンソンの登場シーンは痺れる演出だ。そして定番のクローズアップショット。油ギッシュな男のドアップが暑苦しくも、緊張感があってイイ。最後に明かされるハーモニカの謎も泣かせる展開。
babylon

babylonの感想・評価

4.0
セルジオ・レオーネ最高傑作の噂に違わぬ完成度。
物悲しいハーモニカのメロディーが心に残る。
セリフのない長いアップによる心理描写。

中心となる4人の剥き出しの人間性。
中でもシャイアンはいいキャラですね。
ネット

ネットの感想・評価

3.8
面白かった。原案にアルジェントとベルトルッチが関わってる。物凄い企画だな。
クローディア・カルディナーレの目力!めっちゃカッコいい。ブロンソンはヒゲがないので、その分弱そうに見えてしまった。

ペキンパーが「砂漠の流れ者」(70)で車に託した西部開拓時代の黄昏を、レオーネは鉄道に託した。ここはなんか考えがいがあると思うな。
kidoぽん

kidoぽんの感想・評価

5.0
文句なしの5点満点で、今後も揺らぐことがないであろう自分史上最高の傑作。3時間という上映時間がまったく苦にならない、むしろずっとこの映画世界の中に居させてほしいと思えた、初めての作品。

西部劇が好きだ。なぜ好きなんだろう。そこには、復讐に生きる男たちのハードボイルドな神話がある。あるいは、移りゆく時代の流れに翻弄される人々の切なさがある。人生という長い旅路の果てに決着をつける、1発の銃弾がある。もしかしたらそれは、ガトリングガンの何千発かもしれないけれど、命を散らすクズ野郎どもの血しぶきは不思議と美しい。

そして、何よりも、砂と風がある。西部劇を彩るのは、いつも砂と血のしぶきだ。舞い踊る砂のきらめきがどれほど美しいか、西部劇の価値はそこにあると本気で思っているし、それさえ美しければ、たとえ宇宙が舞台だとしても、西部劇なのだと思う。

映画『ウエスタン』には、いま綴った全てが、最高純度で映し出されている。来ない電車を駅で延々と待つ3人、鳴り響くハーモニカ、ヒロインを俯瞰するアングル、敷設されてゆく鉄道線路…その全てが詩なのである。ラストバトルでハーモニカのメロディがテーマ音楽に乗ったときは、感動のあまり唸りながら震えてしまっていた。

長いなんて一切問題じゃあない。こんな映画が存在すること自体が奇跡だと思う。

このレビューはネタバレを含みます

深夜、一人暮らしの婦女子宅に不穏な旋律を奏でながら接近する“ハーモニカ”の対人アプローチに唸る!!


初見は第一次私的マカロニブーム時で、その非マカロニ的大作感に鼻白んだ。
以降素晴らしすぎるオープニングだけ観ては満足する日々。
(メアズレッグを観たいだけ)


今回 観直して深く感じ入ったのはアクションより むさい男達が三者三様に一人の女性を想うメロいドラマ部分。
特にシャイアンのジルを想う不器用でトロトロに優しい視線と、かぶさる「ジルのテーマ」にびしょ濡れる(涙腺が)。

モリコーネのスコアの中でもここまで優しいのはペイネぐらいじゃないかってくらいに泣けるし安心する美メロ。
一日を優しく過ごすべく、目覚ましを小島麻由美の「皆殺しのブルース」から「ジルのテーマ」に
変えようと思う。


今回観直せて良かった。
きっかけを貰えた いのさんのレビューと、色々ご教授頂いた荒野のrollin坊さんに感謝!
いの

いのの感想・評価

5.0


風に刻まれた文字のような映画だ。砂埃が舞い上がる。鳥は群れずに空を駆ける。列車は蒸気をあげながら、まだ知らぬ線路を求めて荒野を走る。風に刻まれた文字は、記録ではなく、人の記憶のなかに、深く刻まれる。そんな映画だと私は思う。


観るのが何だかとてももったいなくて、DVDのジャケットを、未開封のまま眺めること約1ヶ月。ついに決意して封を切った。うー、緊張するなあ。


なにものにも似ていない始まり始まり。格好良すぎだ。カメラワークも、陰影も、明暗も、何もかもが格好良すぎ!COOLという言葉は、この映画のためにある。余計なものを排した引き算の美学。そこに、狙いをすましたモノだけを足していく。クレジットは可愛らしくてお洒落(=伊達男感満載!)これぞウエスタン。次に生まれたら、ダスターコートを風になびかせる男になろうと私は思う。


全ての音が音楽になる。風車のきしむ音。赤茶けた水が天井からしたたる音。羽音。どうやら、蝿すら、この映画における自らの役割をきっちり認識しているらしい。広大な自然。馬の駆ける音。列車の走る音。蒸気をあげる音。木を削る音。入植し、線路をつくる男たち。何もかもがサマになる。台詞など、必要最小限でいい。視線が、交差する視線が、視線の行く先が、心情やその背景や、やがてこれから起こるかもしれないことを、静かに切なく物語る。ハーモニカ(チャールズ・ブロンソン)が見つめている過去。ハーモニカの瞳が物語るもの。3人の男と、1人の女。その素晴らしさを、私は言葉で、うまく語ることができない。


時折挿入されるユーモラスな音楽(シャイアンのテーマ曲=トーマス・ミリアンが出てきそうなメロディ)があってこその、モリコーネ大先生の情感極まる音楽。惜しみないほどたっぷりと奏でるメロディと、静寂との兼ね合い。映像も同じく。時折挿入されるユーモラスがあっての、緊張感。ブーツでバキューンとかね、もう最高。


駅=station の意味を、私は初めて認識する。留まる女と、留まれない男たち。駅となる場所は、スイートウォーター。その、甘い水の中心にいるのは、ジルだ。ここは、母なる大地となる。蒸気機関車は、彼女に向かって終着する。
R

Rの感想・評価

4.8
あまり西部劇見たことなかったけどしびれましたファンになりました
ゴマ

ゴマの感想・評価

4.3
髭のないチャールズ・ブロンソン
冒頭のカメラワークと、無言の三人の男たち、風車の音が場面の緊張感をいやが上にも盛り上げていく。長いので中だるみするが最初と最後はセルジオレオーネ!!って感じで素晴らしい。
髭のないチャールズ・ブロンソン
ハーモニカの音色
復讐の音色だ。
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