このレビューはネタバレを含みます
戦争と死を笑い飛ばし、人間の自由と反骨精神を讃える、アメリカンニューシネマ代表作の一つ。口笛がクセのホークアイ(ドナルド・サザーランド)とヒゲがトレードマークのトラッパー(エリオット・グールド)などの「軍医たち」を中心としたブラック・コメディ
本作に関するドキュメンタリー映像いわく、リアルな手術シーンは20世紀フォックス社から大反対されていた模様。それに対してロバート・アルトマン監督は「それでは単純なコメディになってしまう」と反発した。結果として、手術シーンのシリアスな要素はコメディ部分のスパイスになっていたと感じられる
監督は本作で明確に反権威(反宗教的な要素も含め)的な立場を示している。敬虔な軍医フランクにけしかけたり(最終的に彼はホークアイを殴って強制帰国)、規律重視のホットリップス(アダ名だが)に嫌がらせを行ったり、日本では上官の大佐を脅したり・・・
音楽に関しては『東京シューシャインボーイ』などの歌謡曲がラジオから何回も流れるのが日本人としては面白い。全体的にBGMは効果的に使用されている