「赤と黒」「パルムの僧院」など凛としつつもどこか悲劇的な役柄が記憶に残るジェラール・フィリップ、こんなしょーもないジゴロの役も出来てしまい、おまけにぴったり似合ってしまうのか...やはりこの人の引き出しの多さを改めて感じるし、早世した事で映画界が失ったものはあまりに大きすぎると感じる。お話としては「ちょっとお前たいがいにせえよ(笑)」という根っからの女たらしの物語なのでどうぞお好きに状態だし、途中から本気に...の展開にも思わず「自業自得」の一筆を額に入れて送りたくなる感じで正直どうでもいいのだが、ジェラールの何とも言えない色気、そして存外フェロモン全開ではないBBの姿を観られたという点では価値はあった。