リューベン・オストルンド監督の前作「スクエア~」が自分にとって完全にねじれの位置、互いに素な感じでかすりもせず、この監督は絶対鬼門だなと思いつつもパルム・ドール受賞作をほぼ全部観てきた身としては手を出さずにはいられない...という事で恐る恐る手にしてみたが、まだだいぶ耐えられるほうだった。船が難破した事で大富豪が革命で都落ちするがごとくヒエラルキーが大転回する過程にはメシウマな気持ちを覚えるが(笑)、ただちょっとそこに至るまでの描写が冗長すぎて、一方島に降り立ってからは急ぎ足すぎて「え、そこで終わるの?」という感じで消化不良。後半にもう1つ2つ展開があったらずっと爽快感も増したのにな...と思ってしまう。