元の肩書きがつく天才指揮者アンドレイ。今は果かない劇場の清掃員だが、音楽はやはり捨て去ることが出来ない。
そこで招待状を自分が手に入れたことで偽のオーケストラを結成し、パリ公演に望むことに。
中年男たちの哀愁を笑いで表現しており、その悲哀ぶりが最後の本番に生かされる。
ところがリハーサルもなしに本番に突入の場面。
もちろん映画的には最後にチャイコフスキーの演奏を見せたほうが、すごさが伝わるはずだ。
とはいえこれでは即席が意味を成さないことになる。
感覚的には「ブラス!」に近いものを感じたが、あちらほどの感動とは違う感覚をもった作品。