【蘇り】

清く正しく美しく。

一度生死の境を彷徨った賀川豊彦の物語。
彼自身はノーベル平和賞の候補にも選ばれた人なのだけど、自分は全く知らなかった。
彼の資料館が特別に限定公開していたので鑑賞。

前半は神戸の貧民街での奮闘が描かれ、後半は労働組合・協同組合の活躍が描かれている。

前半の方が胸にくるものがあり、貧困街のボロ屋にすみ、泥棒に家財をもっていかれてもなお、神を信じ男を助ける姿勢は凄まじかった。
他方で、聖人君主すぎて、別次元の人間だなと思ってしまった側面もある。

勉強になった一作。

2020.5.31

何度も困難にぶつかりながら、常に前向きでいる賀川の姿勢に、心を打たれた。
自伝的映画であるものの、自分の健康をかえりみず、他人を救うことに命を捧げた彼の人生は波乱万丈であり、フィクションさながらの人生を全うしたことが伺い知れる。

そして、若き日の黒木瞳が美人。

YouTubeで見られたものは、映画を短く再編集したものだった。完全版を見たい。
この世には、このような私利私欲を捨て貧しい人や不幸な人のために我が身を捧げるような生き方の人が出現している。どうしたら、そのような神様のような人になれるのだろうか？
賀川豊彦は、ノーベル文学賞、ノーベル平和賞の候補になったらしい。受賞してほしかったと思う。
時代の問題のせいか、現代の価値観からはそぐわない思想もあったようだが…。