イタリア系移民のチンピラ青年たちの青春群像劇とでもいいましょうか。定職はないがいつもスーツを着込んでいるチャーリー役にハーヴェイ・カイテル。特に意味もなくポストに爆発物を仕込んで爆破させたりビルの屋上で銃を乱射するなどの異常行動を繰り返すジョニーボーイ役にロバート・デ・ニーロ。演じている目が完全に狂者のそれで破滅的な役をリアルに演じ切っていた。クズすぎて皆から嫌われている親友のジョニーボーイを何とか真っ当にさせたいこのチャーリー、贖罪願望が強すぎて火に自分の手を近づけて自ら罰を与えようとするような妙に真面目な所があったりする。破滅的な鬱ラストではありますが、そんなに悲壮感もなくスッキリ終わる感じは個人的に好きです。この作品が後の「タクシードライバー」に繋がるのは興味深い。
