【芸術家と演技者】
ミシェル・アザナヴィシウス監督の近年では珍しい画期的なサイレント作品
〈あらすじ〉
1927年のハリウッド。時代はトーキー映画へ変わっていくが、サイレント映画の大スターであるジョージ・ヴァレンティンはサイレント映画に固執、瞬く間にスターの座から滑り落ちてしまう…。
〈所感〉
これがアカデミー作品賞かぁ。どうしても期待した割に…。この時代に白黒サイレント映画という時代錯誤なカタにはまらない作風は挑戦的でそれは非常に高く買うべき。でも、これ『雨に唄えば』とほぼ同じ内容だし、あちらは音楽も優れているので目新しさは感じなかった。昔の映画と同じことをやってもね。それなら優れたクラシックを堪能したい。ワンちゃんが主人の命の危険を救い出すところは良かった。無声映画にもトーキーにもスポットを当て長い映画産業とハリウッド史への敬意・賞賛・愛に満ち溢れている作品だとは思う。