Melko

神経衰弱ぎりぎりの女たちのMelkoのレビュー・感想・評価

神経衰弱ぎりぎりの女たち(1987年製作の映画)
3.5
♪ 私は不幸な女 これほど愛しているのに愛してはもらえない

「もう大丈夫。私は行くわ。さよなら」

なんじゃこりゃ笑
スペイン産よしもと新喜劇って感じ笑

女たらしの年上彼氏イバン(ジジイともいう)に振られて以来、引きずりまくって眠れない女優ペパ。別れるにあたってちゃんと話がしたくて連絡してるだけなのに、イバンに避けられ続ける彼女、だんだん神経がすり減っていく中、イバンの女癖の悪さが元でドンドン勃発するトラブル、そして何故かそれが全てぺパのところに集結してしまい、最後はトンデモブッとび展開に。

アブモドバルってホントに女を描くのが巧い。
直情的でプライドの高いペパ
思ったことを全部口に出すカンデラ
激しい執着心を持つルシア
外見は狼でも中身が羊なマリサ
自分は頭が良くて特別だと勘違いしてるパウリナ
「こんな女、いるいるー!」って思って、全員がキャンキャンうるさくて話がよくわからないストレスが緩和される。

結構な後半部分まで、女同士の喧嘩を延々と見せられてる感じで呆気にとられるのだが、まさかのラスト15分で一気に風向き変わって加速する。そこから坂道を転がり落ちるような風呂敷の畳み方だった。

一人旅に行けない男と、そんな男に見切りをつける女

怒涛の展開、それも女の人生

モッサリしたやたら濃い顔の男いるなーと思ったら、バンデラス!!若っっ!!!
意味不明なタイミングで胸を揉みキスするのがめっちゃキモかった笑

タクシーの運ちゃんチョイスの曲がいちいち濃い

出てくる女性たちがみんな絶妙に美人でない中、1番印象に残ったのは、マリサ役のロッシ・デ・パルマ。顔立ちがキツく個性的なので、鼻持ちならない気の強そうな登場時の印象と違い、終盤、人が変わったかのように優しい表情になるのがすごい。

ペパ、医者に行ってたからどっか身体でも悪いのかと思いきや、そういうことね。。
守るものができるとまた強くなるわね。
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