エアール

白いドレスの女のエアールのレビュー・感想・評価

白いドレスの女(1981年製作の映画)
3.6
キャスリーン・ターナーが映画デビューを果たした本作
ーーそれを微塵も感じさせない堂々たる芝居と悪女っぷりが素晴らしいですね。
翻弄される男を演じたウィリアム・ハートもいい感じ
ーー浜辺に白ドレスを着たスレンダーな金髪美女が独りでいたら
考えることはひとつ 笑


弁護士である男は魅惑的な女と出会う。
だがその女は既婚者で、
彼女の夫といえば株や不動産の投資で
成功し莫大な資産を所有。

最初女は男の誘いを断るも
結局受け入れて男と女は激しい情事に溺れていく。
来る日も来る日も…。
夫にはもちろん
この関係は二人だけの秘密に。

離婚して一緒になろう、と男
が女は無理だ、と言う
ーー契約があり
離婚すれば女にはわずかばかりかの金しか入らないという。
そんな私でも一緒になってくれるの?

そしてある時
女が言い放った一言が後々男の人生を狂わすことになっていく
ーー夫が死ねばいいと考えてしまう。
夫さえいなければ、遺言で金も手に入りあなたとも一緒になれる。幸せになれるのに…、と。
次第に男もそんなバカげた考えに取り憑かれていく。

現状 夫の遺言では
遺産は妻と姪に等分する、
少しでもこちらに有利に働くように
書き直せないだろうか、と女
ーー金惜しさに強欲になるのは理解できるが
あとあと疑われるようなことをする必要はない、今のままでも半分は相続できるのだから、と男。

爆弾のプロより助言をもらい
放火に見せかけて夫を殺害する計画を企てるのだが…。
このプロ役 テディ演じるは若かりしミッキー・ローク、ちょい役ですがね。


心も体もすっかり虜にされて
いけないことだと知りつつもと前置きして心の内を吐露し男にそれを聞かせ
男の知らないところで女が動き
うまく利用しつつ騙しつつ、最終的には自分の欲しいものを手に入れる。

遺言書の偽造と無効、
遺言書が無くて子も親もいない場合すべての遺産は未亡人に、
署名立会人である弁護士の男と女の親友
ーー親友はヨーロッパへ旅行に出かけており連絡取れず、
殺人の疑いがかけられる弁護士 男と
彼を心配する親友 検事と警官、
次第に明らかになる女の裏の顔、
爆発とボート小屋に残された死体、…。

どこまでが計画で
何が本当のことなのか。
なかなか緻密なことをやってくれるターナーのハマりっぷりが堪りません 笑
エアール

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