島田大輔

シャッター アイランドの島田大輔のネタバレレビュー・内容・結末

シャッター アイランド(2009年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

2010年のアメリカ映画。
「ミスティック・リバー」のデニス・ルヘイン原作をマーティン・スコセッシ監督が映画化。

ギャング・オブ・ニューヨーク(2002)、『アビエイター』(2004)
『ディパーテッド』(2006)に続いて、
スコセッシ+主演レオナルド・ディカプリオの4度目の作品。

1954年、失踪した女性患者の謎を探るためにボストン沖の孤島に建つ犯罪者用精神病院を訪れた米連邦保安官テディ・ダニエルズ(ディカプリオ)
当初は保安官のように犯人を追求するのだが、それは現実逃避した先の幻想であった。
現実を取り戻そうとする治療の中で、揺れ動く患者の心の動きをよく表現している。

夫が仕事で留守が多く、疲れきった
妻が自分の子供を殺してしまう。
その妻を許せず自らの手で妻の命を奪う。その後家に火を放ち焼いてしまう。

自責の念から自分の生きている現実から逃避せざるを得なかった。納得のいく仮想現実の中で幻覚と住み続ける。
精神病患者の理解してもらえない悲しみと
そこから逃れたい逃避反応。

何が正しい世界なのかは考えさせられる。
人間は暴力によって秩序を保って立てているのか、秩序によって暴力を保っているのか。

最終的に、医師や看護師に暴力を振るい、更生できないという事で、ロボトミー手術を受けることに。


スコセッシの初のミステリー映画。
簡素で無駄のない、練り込まれた作品であった。

which would be worse,to live as a monster or to die as a good man