なんだそいつぶっ飛ばせ

アメリカン・ヒストリーXのなんだそいつぶっ飛ばせのレビュー・感想・評価

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)
3.9
「怒りは君を幸せにしたか?」
白人至上主義集団のカリスマ的存在であるデレクは、刑務所から帰ると人が変わっていた。刑務所で何があったのか?アメリカという社会にはどういった差別や思想が蔓延っていたのか。

自分の思想は置いておいて、この映画はまず面白い。面白いという感想が正しいのかは分からないが、ストーリー展開が実にみごとだ。彼自身の変化後をまず見せて、その次にレイシストである過去を見せる。そしてなぜその変化が起きたのかを終盤に持ってくる。そう思うとあのラストが必然にも思えてくる。

ダニーはいい意味でも悪い意味でも兄に影響を受けやすい。刑務所の話は衝撃的だったろうが、あんなにも直ぐにポスターを剥せるだろうか。可愛いと言えば可愛い。まあエドワード・ノートンの兄貴属性も強すぎる。

愛国者とレイシストは違う。これは本当にそうだと思う。自分は日本を誇りに思っている。右寄りだとか、排他的だとか言われてしまう。でもその個人に何かを思っているわけじゃない。それをわかって欲しい。

我々は敵ではなく友人である。敵になるな。激情に溺れて愛情の絆を絶ちきるな。仲良き時代の記憶を手繰り寄せれば良き友になれる日はやってくる