Eyesworth

ハンニバルのEyesworthのレビュー・感想・評価

ハンニバル(2001年製作の映画)
4.8
【沈黙を破りし時】

『羊たちの沈黙』の続編。今作では前作のジョナサン・デミ監督ではなく、名匠リドリースコットが監督を務める。レクター博士役をアンソニー・ホプキンスが続投。クラリス・スターリング役を前作のジョディ・フォスターからジュリアン・ムーアが代わって務める。

〈あらすじ〉
アメリカ中を震撼させたバッファロー・ビル事件から10年。FBIのベテラン捜査官となったクラリスに、レクター博士から1通の手紙が届く。一方、レクター博士はイタリアで名を変え、名家の蔵書を管理する職についていた。一方で、レクター博士の4人目の被害者でおぞましい顔をしているメイソンは彼への復讐のために動いていた。そして、クラリスは再びレクター博士と接触し、果たして彼を捕えることはできるのだろうか…?

〈所感〉
ジョディ・フォスターのクラリスが好きだったのでジュリアン・ムーアには多少違和感があったが、クラリスの肝っ玉の強さが窺えて強い女性として描かれており、これはこれで良かったと思う。また、前作のレクター博士はほぼ檻の中で暴れられなかったので、今作では思う存分シャバでサイコパスな行動をしているのを見ることができ面白かった。特にラストのクレンドラーに自身の脳を食べさせるシーンは、マッドサイエンティストな彼の真骨頂であり色濃く印象に残った。色々なレクター像、クラリス像があって然るべしだし、これくらい前作に縛られすぎず、自由にプレイヤーでチェスをするリドリー・スコットは流石である。
Eyesworth

Eyesworth