Eyesworth

眺めのいい部屋のEyesworthのレビュー・感想・評価

眺めのいい部屋(1986年製作の映画)
4.6
【隣の芝は青く見えるが、そもそもウチに芝はない】

ジェームズ・アイボリー監督がE.M.フォスター原作の小説を基に製作したイギリス映画。

〈あらすじ〉
20世紀初頭。イギリスの良家の令嬢ルーシー(ヘレナ・ボナム・カーター)は従姉シャーロット(マギー・スミス)を付き添い婦としてフィレンツェにやってくる。そして、宿泊先の宿屋でもめていたところ、宿泊客のエマソンとその息子ジョージ(ジュリアン・サンズ)と知り合う。やがてルーシーとジョージは徐々に惹かれ合い…

〈所感〉
真っ先に気付いたのが、ハリーポッターファンならお馴染みのベラトリックスのヘレナ・ボナム・カーターとマクゴナガル先生のマギー・スミスの共演だ。ヘレナ・ボナム・カーターってティム・バートン作品のイメージだが、際立った顔つきしていて好き。イギリスの作品らしい伝統的な王道ロマンス悲喜劇。上流階級の閑暇な金持ち達の他愛ない恋愛模様の垂れ流しに過ぎないが、時代背景やお国柄、貴族の暮らしってこんな感じかぁと勉強になった。彼らが幸せかどうかは置いといてやはり人間こういう生活をとりあえずは志向すべきだと思う。眺めのいい部屋を譲ってもらう立場から譲る立場へ。謙譲の美徳こそ何にも替え難い財産だ。野郎三人のちっとも嬉しくない水浴がこの映画で一番気に入ったシーンだ。弟フレディとジョージ、牧師のビーヴのはしゃぎようが男ってアホでいいなぁと男は思った。
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