すえ

想出の丘へのすえのレビュー・感想・評価

想出の丘へ(1919年製作の映画)
4.7
記録

安田つぐみさんのバイオリン演奏付き上映。

うーむ凄い、傑作。とても純粋な映画。運動の純粋さ、被写体の純粋さ、風景の純粋さ、物語の純粋さ。

円運動が非常に印象的、大木の周囲を廻る運動、それが時間的隔たりを経て繰り返される。男女の舞踊でも円を描き、村民が輪になって踊る、規模は全然違うけれどマイケル・チミノの『天国の門』を思い出す。

悲劇を一瞬で拒否し、幸せへと物語を運ぶ大胆さに驚いた。それでもその悲劇を忘れたような多幸感に包まれる。

水辺でのショットがとても生き生きしている、空間の反復がこれまた効いてる。メアリー・ピックフォードが飛び跳ね、それに呼応し跳ねる飛沫の瑞々しさ…!

2024,117本目(劇場35本目)5/6 プラネットプラスワン
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