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パラダイス・ナウのqのレビュー・感想・評価

パラダイス・ナウ(2005年製作の映画)
4.0
2022年98本目

インドとパキスタンの宗教による分裂で思い出して、イスラエルとパレスチナのこちらも観てみた。
パレスチナ問題って本当に根深いし、宗教の違いでこんな…っていうだけじゃ済まない問題だったりする。
この映画で「入植者」って呼ばれるイスラエル。パレスチナ側からして元々自分達が住んでいた場所を占領されてしまったらどう思うだろうか?結局のところ西側諸国に該当するイスラエルは金があり軍事力を持つ、軍事力のないパレスチナは追いやられる、それでいいの?かと言って人柱でテロを起こすことは勿論肯定はできないけれど、軍事力やテロいずれもお互い正当化する手段にせざるを得ない、八方塞がりな状況。ほかにどんな方法があるんだろう?と色々考えさせられた。密告者や英雄と呼ばれる人やその家族の立場も含めて知ることもできた。

はじめは迷っていたサイードの本気。ラストはサイードが強く、ハーレドが弱いように見えがちだけれど、何が正解なのだろうか。わたしたちはこの映画で語られていた、世界の外から遠巻きにただみているひとたちであることには変わりないかもしれない。でもこの視点で描かれているこの映画のおかげでもっと知らなくては、という気持ちに。
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