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ミセス・ダウトのRyuのレビュー・感想・評価

ミセス・ダウト(1993年製作の映画)
3.9
フリーの声優 ダニエル・ヒラードには、リディア、クリス、ナタリーの愛する3人の子供がいる。ある日、ダニエルは番組側と意見が対立して、仕事を辞めてしまう。家に帰ってきたダニエルは妻のミランダが仕事に行っている間に、クリスの誕生日パーティを開き、動物や他の子供たちも招き大騒ぎする。ミランダは帰ってくると、その有り様を見てダニエルとケンカになる。悪化しつつあった夫婦関係はこの一件により離婚するまでになってしまう。裁判所はミランダに子供たちの単独親権を認め、ダニエルには毎週土曜のみの面会権が与えられた。ミランダが家政婦を募集していることを知ったダニエルは子供たちに会うために、年配の英国人“ミセス・ダウトファイア”に変装し、家政婦として家に潜り込む。

やっぱりロビン・ウィリアムズってスゲェ と改めて実感しました。見た目を変え、声を変え、その人になりきる。演技の中での憑依芸がマジでスゴいです。さらに即興劇も見事にこなすし、史上最高のコメディアンに数えられることもあるのも納得です。
女装して潜り込む という構図はダスティン・ホフマンの「トッツィー」とも似てるところがありますが、今作は家族の物語でもあります。ミセス・ダウトファイアとして子供たちと過ごしていく内に、自分も成長できるし、子供たちや妻からも笑顔が増えていく。やっぱりクリス・コロンバスのファミリーものはめちゃくちゃ安定感があります。
こういう嘘がデカくなっちゃう系は後半になるに連れて、ヒヤヒヤもデカくなってくるのもイイんですよねー。終盤のレストランでのドタバタ劇もおもしろかったです。
ミセス・ダウトファイア顔にするメイクはなんと4時間近くもかかるらしく、マスクも作中とは違い、8枚ものパーツに分かれているそう。めちゃくちゃ大変そうですね。それも功を奏し、第66回アカデミー賞ではメイクアップ賞を受賞しました。
2014年には続編も計画されたみたいなんですが、ロビン・ウィリアムズの死によって中止となってしまったみたいです。20年振りのミセス・ダウトファイア見たかったなぁ。
クリス・コロンバスのハートフルなファミリー要素、ロビン・ウィリアムズによるコメディ要素。これが見事な相乗効果を生み、非常に楽しい作品に仕上がっていたと思いました。
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