スローモーション男

の・ようなもののスローモーション男のレビュー・感想・評価

の・ようなもの(1981年製作の映画)
4.5
 森田芳光監督のデビュー作

面白かった!
良い意味で想像してた内容とまったく違ってた。

 まだまだ生半可な落語家の若者たちのダラダラした生活が描かれる他、女子高生の落語研究会の人たちと団地を盛り上げる企画を考えるなどストーリーがあるのかないのかよく分からん映画。

後に『家族ゲーム』で「音」の効果を最大限に引き立てるがこの作品でも効果音や自然音をうまく使ってる‼️
 何より、カット割りが異常。映画をオモチャにして遊んでる。「青菜」の「奥や、奥や」で犬の鳴き声入れたりとか、まったく関係ないシーンを入れたりとか情報過多な編集です。
お天気くじやってるとこに団地の人妻とセールスマンの情事入れるのなんなのwめちゃくちゃエロいしw

 みんな陽気で明るいんだけど、仲が良いのかもわかんない。心で通じあってるのか?
 そんな映画。タイトルどおり「の、ようなもの」たち。

 主演の伊藤克信、演技下手なんだけど声質とイントネーションが独特でそれが魅力的。ソープ嬢役の秋吉久美子とか女子高生の麻生えりかの可愛い魅力、尾藤イサオにでんでんなどのダメダメな魅力。その他、たまに出てくる豪華キャストの魅力など、キャストが良いですね。

あとこの映画の感覚、既視感あるなと思ったら大森一樹の『ヒポクラテスたち』にそっくり!
あっちもダメダメな人たちばかり出てきて、変な編集に謎の効果音、たまに出てくる豪華キャストなどそっくり。
森田芳光も大森一樹も自主映画出身の人なのでやりたいことやれた感じですね。

てかこの映画みたいにソープ嬢のキャラクターとか最近見かけなくなって悲しい…。
俺が作ろw