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さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌のxnxlxnxlyserのレビュー・感想・評価

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冒頭の踏切と電車のシーンからそう遠くはないけど少し離れた場所を訪れる話であることが暗示され、その少し後で教室でまる子が静岡のおばあちゃんの家に行くという話をしているとそれを聞いた花輪クンがロールスロイスで送ってくれることになるくだりに「電車じゃないのかい」とずっこけながらも、そのロールスロイスに乗り夢見ごごちな気分に浸ったところで流れる「1969年のドラッグレース」とそれに合わせたトリップ映像でがっちり心を鷲掴みに。ただ車に乗って(ただの車でなくロールスロイスではありますがこのシーンのまる子の独り言は「ロールスロイスはいいね〜」ではなく「車はいいね〜」でした)移動するだけでこんなにもワクワクできるという感受性がこの音楽とトリップ映像で眩しいほどに伝わってきて、この時点で「斜に構えずこの映画に完全に身を委ねてしまおう」と感情の扉が全開。その類のシーンがいくつもありますが、中でも感動的なのは父ひろしとの風呂場ので、毎日入っているはずの何の変哲もない風呂なのにそのシーンは至福のトリップ状態。また泥酔したひろしと祖父友蔵がそれを見てイライラしている母を指差して「まんじゅうみてえだな〜、ゲラゲラゲラゲラ」と異様に長い時間大声で笑い転げるシーンには、積み上げられた煩悩が結晶化して神々しく光り輝いている様を垣間見た気がします。戦争をしない世界は日々のこうした営みで成り立つのであり、決してその逆ではないのだと。お盆の時期に観られてよかった。
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