君たちはどう生きるかのxnxlxnxlyserのネタバレレビュー・内容・結末

観ていて終始ピンと来るものがなく笑うことも涙することもなくエンドロールを迎えてしまった。エンドロールで最後に監督の名前だけがスクリーンの中央で静止する映画にロクなものはない、と誰かが言っていたが、この作品のエンドロールもそれであり、この点にのみ苦笑いという形で感情が表に出た。
登場人物が全て単なる記号のようで厚みを感じられず、これは一体何なのかと戸惑うばかりだったが、なんだかんだで『不思議の国のアリス』なのだと思い至り「キャロルのすべてを引き換えにされても、われわれはアントナン・アルトーの一頁も与えないだろう」というジル・ドゥルーズの言葉を思い出してこの戸惑いは解消。詳しくは『意味の論理学』の「第13セリー　分裂病者と少女」を。