スミル

暗い日曜日のスミルのレビュー・感想・評価

暗い日曜日(1999年製作の映画)
3.4
暗い日曜日と言う曲が本当にあったとは驚きました。素敵な曲ですが、好きな彼女にプレゼントする曲には思えないほど哀愁に満ちた曲。とても心惹かれる曲だ。
80歳の誕生日を昔よく来たブタペストにあるレストランで迎えるために訪れたランス夫妻。大好物のビーフロールを食べて、暗い日曜日の物悲しい曲と共に50年前に自分が撮ったイロナの写真を眺めながら倒れるハンス。そして、時代は50年前の1930年にさかのぼる。もう、冒頭のシーンから心引き付けられる。少しくすんだ様な画面。気さくで、商才があるユダヤ人のラズロ。そして、恋人のイロナ。そこに貧しいピアニストが加わる。男二人は葛藤しながらもイロナとの三人での関係を深めていく。そして、この店を訪れたドイツ人のハンス。
ピアニストがイロナの誕生日に贈った曲がラズロの店で披露されるやたちまち有名となる。 哀愁を帯びた曲が死をいなざうと言われ、悩むアントラーシュ。繊細で傷つきやすい彼がとても素敵。そんな中で、戦争が影を落とす。かつてイロナにプロポーズしたランスがナチスの隊長として再び現れたことにより、物語は急展開していく。
ラストはとても好き。
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