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2001年宇宙の旅のsroのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
5.0
敬愛するスタンリー・キューブリック監督作品。

様々な映画監督や映画に影響を与えたSF映画の金字塔のひとつと言われている。

内容に関してだが、視聴者の考察に全振りしたような映画。
2時間を超える映画の中で会話シーンというものが尺の半分もない。(50周年記念の上映会で司会がこんなジョークを言ってたのも印象に残っている)
難解そのものである。

まずこの映画の魅力として60年代とは思えない美麗な映像があげられる。
令和の今になって観ても古さを感じさせない映像を50年以上前に作ってしまっているのだから監督の手腕には脱帽である。
音の少ないの宇宙空間でのシーンも不気味だがどこか幻想的で観ている最中に一気に引き込まれる。

先程会話シーンの少なさについて触れたが、その少ない会話描写の中で人間と人工知能の関係性を描いておりこれまた当時まだ浸透していなかったAIの自立思考の危険性を劇中で描写しておりそこにも尊敬と賞賛の拍手を送りたい。


私がキューブリックの狂信者ということを抜きにしても映画という枠を超えた芸術的な作品であり、考察を好む人には自信を持って薦めることのできるものである。
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