「明日は私の誕生日なの」
庵野秀明にしか描けない世界というか、彼の心の覗いてはいけない部分まで見てしまったようなそんな気持ちになる。彼の作品はいつも。そうして曝け出した先にそれでも希望を描いてくれるから、私たちは惹かれるんだろう。
自分の中に忌むべき存在の血を確かに感じてしまった瞬間に湧き上がる憎悪、そしてその負の感情は本当に心の底から思っていることなのか、否か。自分と他人の在り方。無防備な寝顔を晒せる相手、決して交わることはない二つの線が作る一つのレール。
終わりの台詞や表情がとても好き。CoccoのRainingも、とにかく染みる。
