"This is the Zodiac speaking"
その犯行声明や暗号文などで1960年代後半から1970年代にかけてサンフランシスコ近辺を恐怖のどん底に落とし入れたゾディアック事件！フィンチャー監督が実際に行った存命の被害者への取材や資料調査によって、徹底的に再現された当時の風景、捜査状況、殺害方法など細部に拘った演出が見どころであります。
全体的に派手さは無い！がいくつかある殺人シーンはどれも息を呑むほど怖ろしくリアル！
実在の事件に基づいていますがサスペンスを期待して見るとがっかりするはずです。何故ならこれは未解決事件。事件を追うクロニクル紙の記者や担当刑事が捜査をし、容疑者が浮上するも指紋や筆跡、DNA鑑定は一致せず証拠不十分で起訴できない。これはゾディアック事件に関わったがゆえに年月を経て、疲弊し逆に追い詰められていく男たちの姿を描いた人間ドラマだと思います。
やや長尺な上、情報量が多く見終わると疲労感が残るがその点もフィンチャー監督の目論見かもしれませんね(。-∀-) はい、好きです。この事件からインスピレーションを受け当時公開された「ダーティーハリー」も気になります。
