菅藤浩三

ジャーヘッドの菅藤浩三のレビュー・感想・評価

ジャーヘッド(2005年製作の映画)
4.0
テレビゲームウォーと称された湾岸戦争に向かうアメリカ兵士を描いた作品。黒焦げのアラブ兵を描写してるシーンには驚いた。普通のアメリカ戦争映画と違うのが、フルメタルジャケットにオマージュした訓練シーンにつづき、いざ中東に進出してもリアル戦闘が全く始まらないで、いざ戦闘できそうになった唯一のときに止められてしまい、ついには戦闘無しで戦争が終わってしまい、そのキャンプファイヤーではじめて機関銃を空に向けて撃ちまくるという不思議さ。そんな中でも、いじめや浮気といった、戦争が始まらなければおきなかった非日常は起きてしまう。逆にそこがテレビゲームウォーの実情を描いたサムメンデス監督があえて描きたかった所なのだろう。私はアカデミー賞監督賞を受賞したアメリカンビューティーよりもぐっと好きです。採用してる音楽も全部好きです(ニルヴァーナ、ノーティバイネイチャー、パブリックエナミー、ドアーズ、Tレックス、スティービーワンダーほか)。
菅藤浩三

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