【失敗作と言うしかない】
妻に産褥で死なれ、残された幼い娘を抱えて奮闘するパパ(ベン・アフレック)の物語。だが残念ながら出来はイマイチである。
この映画のテーマは、都会の中心部で働いていた主人公が、妻に死なれ、幼い娘を抱え、またそれまで勤めていた事務所をクビになって、郊外でやもめ暮らしをしていた老父のところに引っ越し、そこで生きがいを見つけるという筋書きにこめられている。つまり、郊外の暮らしと家族讃美が一体になっているはずのテーマなのだが、肝腎の家族や地域社会が魅力を持っておらず、逆に貶められるべき都市中心部の「虚飾性」もまたそのように描かれていない。主人公に接近する女子大学院生(リヴ・タイラー)の性格付けや行動も変。
要するに脚本と設定がナッテイナイと言うしかない映画なのである。