Yuki10

吸血鬼のYuki10のレビュー・感想・評価

吸血鬼(1932年製作の映画)
4.8
ムルナウの『吸血鬼ノスフェラトゥ』と並ぶ吸血鬼映画の古典的な作品。
冒頭から異様な雰囲気に包まれ悪夢的映像美と前衛性が際立ち素晴らしい。
台詞が少なくシュールで難解なストーリーは夢想家の主人公の体験する恐怖そのもので、全体に霞みがかった映像は白昼夢を見ている心地になった。
吸血鬼に関する本と出来事のリンクが印象深く、魂を奪い神に祈っても脅威から逃れられない疫病的な存在は悪魔に近い。
巨大な鎌や幽体離脱をして自分の死体と対峙する描写、影を使った不気味な演出も好き
Yuki10

Yuki10