こたつむり

プレデターのこたつむりのレビュー・感想・評価

プレデター(1987年製作の映画)
2.5
★ それは、ごろりと転がる丸太ん棒だった。

僕の記憶が確かならば。
劇場公開時に『週刊少年ジャンプ』で特集記事がありましたね。当時はシュワちゃんの絶頂期。猫も杓子もムキムキだったので(やや誇張気味)漫画雑誌でも取り扱ったのでしょう。

だけど、僕としては今回が初鑑賞。
「プレデターって透明になる怪獣」くらいの知識(ジャンプに載っていたのです)で臨みましたが…。

あー。
怪獣じゃなかったのですねえ。
どちらかと言えば『ウルトラセブン』に登場しそうな異星人。しかも、温度感知で生体反応を探る特殊能力付きですからね。『全怪獣怪人大百科』に載っていても不思議ではありません。

だけど、正直なところ。
そのプレデターに魅力を感じませんでした。

透明になる能力も「これは怖いィッ!」という演出がないから真に迫ることはなく。「何故、人を襲うのか?」という理由も肌感覚で伝わらず。ただ目の前に脅威が存在するだけなので怪獣と同じ感覚なのです。

だから「シュワちゃんVSプレデター」というプロレスを楽しむ気持ちが大切なのでしょう。

それは、個性豊かな仲間たちの扱いにも繋がるわけで、あくまでもシュワちゃんを盛り立てるだけなのです。特にアポ…カール・ウェザースなんて、独特の存在感を発揮していたのに隅に追いやられた感は否めず。ヒドい扱いだと思いましたよ。

だから、ぶっちゃけた話。
物語前半の“ゲリラ戦”のほうが面白かったです。無敵超人シュワちゃんのパブリックイメージに寄り添っているから「どんだけ武器を持っているんだよ」とツッコみが出来るのも良いですよね。

まあ、そんなわけで。
80年代の演出が肌に合わないのか。
それともアクション映画との相性が悪いのか。
大味すぎる展開に食傷気味になった作品でした。次作の鑑賞は…当面、保留にしておきます。
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