このレビューはネタバレを含みます
フィンランドの北方、炭鉱の町。
炭坑の閉鎖と共に職を失ったカスリネン。
自殺してしまった父親のキャデラックに乗り南を目指し旅立つことに。
無駄に大きく平べったい白いキャデラック。
車の事はよく分からないがカッコいい。
カスリネンにはちょっとばかり不釣り合いなのかな?
父親のキャデラックに乗るもオープンカーになっており雪国なのに車の屋根(合ってるかな💦)を締められず、剥き出しで疾走る姿が可笑しい。
全財産を暴漢に取られたり、その暴漢を見つけて仕返ししようとしたら警察につかまり刑務所に入ったり。
全てが無表情で淡々と進んでいく。
監督独特の展開。
このシュールさが大好き。
珍しく可愛い男の子が出てくる。
なんだかんだ、ハッピーエンドが多いアキ・カウリスマキ監督作品。
今作も色々と不幸な目に主人公は合うけれど、どこか優しさが感じられる。
特別、笑顔があるわけでもなくとにかくいつものように淡々としている。
その中にクスッと笑えるシーンがちょいちょいあったり。
ラストシーンに流れるフィンランド語の「Over the Rainbow」が良い!
好きだなぁ。
引退などと言わず、映画を撮って欲しい。