映画

アレクサンドル・ネフスキーの映画のレビュー・感想・評価

-
エイゼンシュテインと昂揚感

『戦艦ポチョムキン』を鑑賞しているとき、僕は海兵のひとりになりきって、艦内の劣悪な環境に本気で怒り、肩を震わせていた。最後の場面では群衆の中のひとりに変身して歓喜の声を一緒に挙げていた。エイゼンシュテインの魅力は観客を画面の中に引きずり込み、群衆が抱く感情の大波に呑み込んでしまうところだ。本作の場合、僕はドイツ軍を本気で憎み、祖国ロシアに対する愛で心がいっぱいになった。昂揚感はプロコフィエフの音楽により、劇的に増加していく。氷上の戦争のシーンは上述の演出効果が高まっていく最高の場面だ。

…ところで、昔の映画を観ていると馬が可哀想だ。
映画

映画